Hyper Carronade

灰色のはい

待っていて


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この間大学生ぶりに江ノ島へ行ってきました。唐突に。

 

その日は祖母と叔母に会いに行く予定だったので母と神奈川県まで行きました。

祖母がもう桜を見られるかどうかという状態らしくて早めに会いに行こうということで。思ったより元気そうだったが、多分私達に会えて嬉しそうにしていたからそう見えているんだろうなと。時々抗癌剤の副作用で苦しそうにしていたし歩くのもやっとのようだった。痛ましい…。

この祖母には本当にお世話になったのだ。

幼少期は長期休暇の時は決まって祖母といとこの家に行って過ごしていた。夏休みは皆で伊豆に旅行したりちょっと遠いところにある大きな遊泳施設に行ったり、冬休みはクリスマスパーティーをして私の誕生日もついでに祝った。

祖母と叔母が作る料理はどれも美味しかったけど、一番印象に残っているのは夏休みのプール遠征の時に作ってくれる大量の塩むすび。中身が入っていても入っていなくてもご飯にしっかりと塩の味がついていて、しかも祖母の作るおにぎりはちゃんときれいな三角形をしていて、あれが大好きだった。

祖父母の家に滞在する習慣がなくなって十年は経ち時々その味を思い出してコンビニの塩むすびを買ってみたりするけどなんだか味が薄い。あの絶妙な塩加減が恋しい。

それから祖母は私のかつての夢、漫画家になる夢を応援してくれていた。一度漫画雑誌に投稿した漫画が受賞したとき、普段読まないその雑誌をわざわざ買ってきて私の漫画のカットが載っているページを切り抜いて額縁に入れて壁に飾ってくれていた。

この間配信された商業漫画のことも報告した。正直色々あっていまいち満足出来ていない漫画ではある。でもそれはそれとして、その時が来るまでに夢の一端を見せることが出来て良かったと心から思う。

他にも大学が近かったから生活の支援もしてくれたし退学についての相談にも乗ってくれた。こんなに支えてもらっていたのに夢を諦めた自分が情けない。せめて描き続けて描きまくる事で応えたいよね。

 

あんまり長居するとコロナの事もあるし、起きているのが辛そうでもあったから昼頃には撤退して叔母に駅まで送ってもらい、母と二人で江ノ島へ行くことになったのだ。


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母曰く風水的に今年は水に関する物が良いらしくて、それプラス最近神社巡りにハマっているという事で江ノ島神社が目的地となった。本当はえのすいも行きたかったが時間が無かったから今回は断念。前行った時はとにかく丸くてアイスの実みたいなクラゲの水槽に張り付いていた記憶しか残ってないな…。ブログの記事に書いたっけ。江ノ島神社もその時行ったっぽいけど全然記憶に残っていなかった。


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空が広くて観光客の持つタコせんを狙うトンビがいっぱい飛んでた。ぴーひょろーという特徴的な鳴き声。江ノ島弁天橋からうっすら富士山が見える。のどかだ…。

江ノ島神社は階段が急ですごくきつかった。参拝者全員息切れしてた。人生で初めて御朱印を貰った。

しらす丼とお饅頭を食べまったり過ごした。いい気分転換になった。それは母も同じだろう。江ノ島に着いてから祖母の話題が出なかった。

 

叔母が送迎の車の中で「先に逝ったじーじが呼んでるのかも知れないね、ばーばがいないと何もできない人だから」なんて言っていた。

願わくばせめて妹の結婚式までは待っていて欲しい。