Hyper Carronade

灰色のはい

台風の影響で大変涼しくて快適でしたね。

上陸した日はともかく、その前の日だってあんなに涼しく感じたのに一応30度くらいには上がったらしく、いかに35度前後がデフォになった現代が暑いか思い知りました。

私が小学生の時は記憶によれば上がっても30度までで、それでもやっぱり暑いなと感じていたのに、今では30度が涼しい。

惑星にしては割と短いスパンで環境が変化しているのですね。

でも温暖化といいつつ氷河期とも言われているし、よく分かりませんね。

惑星について調べれば調べる程、この地球という星にいる生命体にここまでの文明が芽生えたのが本当に限りなく0に近い確率で起こった出来事のように感じます。

だからこの生命達の明日が一週間以内に崩れ去ってもなんらおかしくないような気もします。

とにかくきっと来年の夏も体温のような気温なんだろうな。

 

 コミティアの原稿が終わったのでなんだかしっかりした目標を失って中途半端にやる事に手を出したり出さなかったりしています。

やる事はたくさんあります。

まず投稿する漫画の作成、次のコミティアの原稿のネーム、動画の為の絵、名刺、お品書き…

この中でまずやらないといけないのは名刺かな…。次にお品書き。

やる事ばかりやっていてもしょうがないのでインプットの方もしたいと思っていますがやっぱり映画を見るのは苦手です。様々な分野においてセンスのある人って映画たくさん見ている人が多いので映画を見る事はかなり栄養になるんだろうなあとは思っています。でも苦手なんですよねえ。

 

おとといは本を読みました。

私は最果タヒさんという詩人が大好きなんですが、その人が書いた小説『星か獣になる季節』です。

この詩人は堅実な文学愛好家の方にはあまり歓迎されないだろうなという感じの、若者の美しい闇を言語化している作品を作る作家さんです。装丁やタイトルからしてもサブカル系、アングラ系に分類されがちだと思います。

でもただのサブカルと言うには惜しいし、ネットから出てきたと言えどちゃちで表だけの若者文学とかいうやつでも無いです。この方は詩人です。

『星か獣になる季節』は一人の地下アイドルが起こした殺人事件をきっかけに高校生二人の未来が変わっていく、っていうざっくりとしたあらすじです。

今年の二月に文庫版がでたので、気になる方はまだ書店にあるかも知れないので買って読んでみるといいと思います。

なんというか、何言ってもネタバレになってしまう気がして何も言えなくなりそうですが、とりあえずこの本を読んで最果タヒさんは詩人だと実感したというか、この皆がなんとなく感じているであろうなんとなくの感覚や違和感をしっかり捕まえて解体して言葉にして還す。これが最果さんの作品の持ち味だなと思いました。そしてそれこそが作品を作る、その行為の原点だなあと感じました。

ただお洒落な言葉を並べてできるのが詩ではなく、事象を言葉に変換した形が詩なのかもしれない。まだ金子みすゞさんと谷川俊太郎さんと最果さんの詩しかまともに読んだことないけど。詩は分解された図鑑って感じか。

最果さんの他の小説に『渦森今日子は宇宙に期待しない。』というのがあって、これも好きでした。ちょっと口語が多くて読みづらくはあったけど、本当に最果さんの描く青春が好き。『星か獣になる季節』より闇は軽めだけど学生時代ならではの選択への躊躇とか自己に対する解釈とか他人との距離の兼ね合いとか、そういう苦悩を詩のような表現で描写していて尚更苦いけどこれが青春…って感じでした。

 

私の高校時代の青春は金欠に喘いで周囲を恨み羨みやがて不登校。私のような陰キャが先生の気を惹けるのは悪い事をした時だと気づいた。本当に出席日数足りなくて卒業できないところだったのだ…。私より絵の事好きな子がたくさんいて、私はちっとも特別でもなく、自分が大衆と埋もれていくの感じそれに絶望し個性に執着し制服に安全ピンをたくさん刺し、なんてかわいそうな青春時代だったろうか。

第二の青春は大学生の時、またも生活費に苦しみ食べるものに困りバイト先のコンビニの廃棄で食いつなぎ正直学業どころじゃなかった。でもバイト先の先輩と仲良くなり家に泊まったり作品について話したり相談し合ったり、その人にとって私は友人の中の一人に過ぎないけど私にとって生きてきた中で一番心を許せる友人だ。でも私の作家としての力が弱すぎてこの友人と共に芸術の世界で肩を並べる事はできないのだ…。そのまま気持ちも生活も苦しく胸に包丁を向けてみたけど私は生きる事に必死だと気づいて学校を辞めたんだ。

私は落ちぶれている。正直もうどんな称賛の言葉を貰っても私の心に届くことはないんだろう。いっそ言葉を使って私を貶してくれれば世界の事人の事疑いながら嫌いになれるのにそれすら無いから私は自分で自分を否定しながら生きるんだ。自分を肯定したら私は人として終わる。

うわー暗い。

ともかく教室の中では隅っこにいていつもクラスメイトの動きを見ていたから最果さんの描く青春も情報として共感できるんだろうし個性という面では自分も苦悩をしたから経験的にも共感できるんだろう。

逆にキラキラした子達に最果さんの作品はどう映るんだろう。よく分からないと言っておしまいだろうか。そもそもキラキラした子は本なんて必要ないのかも知れないね。

 

 

昨日は激しい頭痛と吐き気に見舞われて寝たきりでした。

本当に今までで一番痛くて気持ち悪くてこのまま死ぬか後遺症が残るんだろうなって思った。

熱中症なのか偏頭痛なのか…。

頭痛薬が無かったから冷房効かして布団にくるまって汗をかいたら水を飲み脳に文字を羅列させながらかたく目を閉じて耐えました。

あの頭痛で多分脳細胞一帯が死滅したと思う。

考える力が弱まってしまったかも。今後の私の作品に影響したらどうしよう。まあもともと大した作品作れないんだけどね。