Hyper Carronade

灰色のはい

先日、阪本トクロウさんの個展「デイリーライブス」に行って来ました。

主にアクリルで風景画を描く方です。ツイッター美術手帖のアカウントで紹介されてて気になっていた個展でした。個展の情報はほぼ美術手帖で得てますね。

武蔵野市立吉祥寺美術館という所でやっていたのですが、割とビルのついでにあるような小さな美術館でした。受付のスペースの方が大きかった。

休みをとった平日に行ったので人が私しかいませんでした。

感想は空気感が最高でした。

風景見るのも描くのも好きなのですが、実はあんまり油絵の絵の具モリモリの風景画は好きではなくて、漫画の、フリーハンドでごちゃごちゃかいてある風景とかメリハリのある風景が好き…風景っていうより漫画の背景画が好きってだけなんですけどね。

でもこの方の描く風景はどちらでもないけどすごく良かった。好きだな…。

ともすればCGかと見紛うくらいフラットでピシッとした、写実的で無駄のない絵。でも写真とは違う、ちゃんと「絵」っぽさがあるのが不思議だ。優しい色合いの絵が多かったので空気を感じた。更に余白の取り方がより空気を蓄えている感じがして、綺麗だったな…。淡い感じなのにぼんやりではなくメリハリがある。

ていうかアクリル絵の具…?みたいになる。あの画材あんなにきれいな絵描けるんだな…。

私が描いたアクリルヒムロック見るか?

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多分展覧会行くの1年振りくらいなんで作品を見る目が衰えてるのをすごく感じます。

そういう審美眼どうやって鍛えるのかも分からんしな…。とにかく見て自分で感じた事をこうしてブログで文章化しながら分解していって、後で世間の評価とか見る。…それで良いんだろうか?まあいいか。

いやあ、あと吉祥寺という街もすごく楽しい。今回で初めて来たんですけど、もっとゆっくり見たかったけどコロナの事考えるとあまり滞在したくないというのもあり、商店街は眺めて終わるだけとなってしまいました。あの商店街、すごい秘密基地みたいで良いなあ。あーもっとみれば良かったかな…。

明るい商店街っていうモチーフめちゃくちゃ好きなんですよね。地元感というか地域に根差している感じが。実家の近くの商店街は一部以外ほぼシャッターが閉まっていてなんとなく暗い。「地域に根差している」というのもああなると閉鎖的に感じてあまり魅力を感じないんですけど吉祥寺の商店街は理想の商店街だった。実際はおでかけで来ているような人が多くて地元の店という意識は薄そうではあったが。

その更に前の日にはずっと気になってた秋葉原の駅内の牛乳屋さんに行き少し店員さんとやり取りをした。おすすめの牛乳を教えてもらってそれを飲んだ。あそこその場で飲まないといけないんだね…。持って帰る気満々だった。電車来ちゃったからあわてて一気飲みした。

なんか、そういう離れた町の知らない人との交流にすごく憧れるんだな。コミュ障のくせに。

知らない人と言ってもお店の人とか公的な立場にある人とだけね。

その町の空気感をのぞき見するのが好きなのかな。疑似的に地元感を感じたいのかもしれない。

 

空木は割と引っ越し族なので未だに帰る地元というのが無いです。

いつか「ぷくぷく天然かいらんばん」みたいな町系の漫画描きたいなあと思っているんですが、引っ越し族に書けるのか?