Hyper Carronade

灰色のはい

ミイラ展に行って来ました。

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上野の科学博物館の企画展なんですけど、めっちゃ楽しかったです。

 

最近風邪続きだし、バイト休みだからゆっくり家で過ごそうと思っていたのですが、月一展覧会の目標達成には昨日が今月のラストチャンスだったしお日柄も良かったのでパーッと行って来た次第でありますが、行って良かったですね本当に。出費も気にならん。充実した内容だった。

何十体もの本物のミイラが出土エリアごとに展示されていて、それぞれ最新の科学技術を以て分析したそのミイラの作られた年代の事やその人の身体の状態や装飾品やミイラの作成技術などなどを見ていくみたいな趣旨の展覧会でした。

他の国の死生観にも触れることが出来て大変栄養になった。

いや、しかしミイラというのは故人の身体を永遠に残す、あの世とこの世を行き来する魂の“この世での居場所”として残しておく。死というか消失への恐怖と故人の魂への純粋な想いの文化なのに、侵略ってやつは嫌ね。戦争は文明の破壊だと聞いたことがあったけどエジプトのミイラ文化はこの毒牙にかけられて衰退した訳だ。自分たちの信じるものと違う形というだけで野蛮の一言で片付けてしまう傲慢がまかり通る世界は終わって欲しいね。

ミイラ展では愛を感じました。慈しみみたいな感情が押し寄せてます。丁寧に包帯を巻いていたり、綺麗な棺を作ったり、故人の生前の姿を描いたり。愛だな…。

そして最新技術による分析のおかげでこの遺体達の人生の物語が垣間見られるのが良かった。

エジプト以外のミイラ文化も興味深かったな。オセアニアの肖像頭蓋骨と北ヨーロッパの湿地遺体、ミイラになろうと研究して本当にミイラになった日本人が印象に残っている。

思えば干からびた遺体の展示なのに平然と文化資料見てる感じだったな。時間が止まってから数百年数千年経ったら人間は物質だな。

文化資料とは言えやっぱり人間の遺体なので、興味のある人か大丈夫な人だけ是非行って欲しい。

 

因みに写真は恒例のお土産で、左がエジプトの神様の缶バッジ付き飴缶、真ん中がペルー・レイメバンバのミイラ包みの指マスコット、右の青いのがスカラベ