Hyper Carronade

灰色のはい

コミティア原稿中は作業BGMとしてニコ動で疾走感のあるケルト音楽を集めた動画とセラニポージのメドレーを交互に流していました。

サブカル好きは誰もが一度は通るというイメージのあるケルト音楽。初めて聴いたけどかっこいいなあ。普通にかっこいい。民族音楽には失礼ながら退屈そうな印象を持っていたけど実際聞いてみたらやっぱり違う。何もかも印象だけで食わず嫌いとかしてたら勿体ないな人生。あと民族衣装は布の素材感が良いよなあ。その辺も開拓していきたい。

セラニはめっちゃめちゃ好みすぎてもう絶対アマゾンでCD買う。

ルーマニア#203、ニュールーマニアというルーマニアシリーズのゲームの中に出てくる架空のアーティストなんだけど、完成度が高い。気合の入りようが。 歌詞がとにかく切ない&ちょっと不気味で超好きなのとポップな曲調にウィスパー系のボーカル(曲によって違うけど)で好き。個人的に好きな曲は128号の謎とGの世界と夜の喫茶店とラビットパニック、あと上のメドレーには入ってないけどまなもぉんとかもじもじとか。

ゲーム自体もすごいパッケージ詐欺なような、でもこのパッケージ以外考えられないような。プレイヤーが神視点になって普通の大学生ネジ君の行動を密やかにコントロールしながら彼の人生に介入しちゃうゲーム。ドリームキャスト用のゲームらしいがドリキャスがゲーム機だったという事を初めて知って衝撃だった。なんかアイドル育成ゲームの名前かなって思ってた。プレステにも移植されてるらしく、やってみたいんだけど大号泣間違いなしだしシナリオ分岐条件が結構探すの大変そう。プレステは…実家にあった気がするけど捨てられてしまっただろうか…。

来年あたり?にルーマニアの新作が出るらしいですが個人的にあまりツイッターとかで拡散されて有名にならないでほしい類のゲーム&アーティストですね…。好きな人が集まる秘境めいた作品でいて欲しい。

宝石の国とかもアニメ化であまり有名になってほしくなかったな…。そういうの無いですか?

 

原稿が終わったのでインプットを心がけてます。

今日は映画を一本見ました。「365日のシンプルライフ」。

ずっと気になってたまま放置していた映画の一つですね。フィンランドの映画。概要は失恋をきっかけに一人のミニマリストが家にある"モノ"を全部倉庫に預け、そこから毎日一つずつ選んで家に持ってくる、これを一年続ける、というもの。ドキュメンタリー映画でした。

この試みとても面白いなと思った。冒頭の全裸で真夜中の雪が積もる道路を爆走して倉庫に向かうシーンからもう面白かった。

だんだん物が増えて、布団をありがたがったり、一旦何も欲しくなくなったり、色々ハプニングとか起きたりして必要な物が増えてくる、ちょっと意地になったり、新しい恋をしたりと、主人公の心境の変化が見てて楽しかった。

それからセリフというか言葉が良かった。特にお婆ちゃんの。途中までフィクションだと思って見てたんですけど全然違和感無いくらい。ドキュメンタリーだから私の苦手な心臓バクバクするような展開も無く、主人公の周りの人達との交流がすごい穏やかで意外とほのぼのとした映画だった。

倉庫も超かわいいんだ。白い壁に緑のシャッター、銀のロック。赤いコンテナ。車もアンティークみたいでかわいかった。

最後の最後に新しい彼女さんの顔が見えるっていう粋な演出がにくかったね~。超かわいかった。

あと本当にモイモイって言うんだね。伝説かと思ってたわ。生(?)モイモイ聞けて良かった。

ドキュメンタリーにしては綺麗で、娯楽の映画として見たら少し決定打に欠ける、そんな映画。

なんだろう、映画ってもてなしみたいな心意気を感じるというか、人を楽しませようって気持ちが伝わってきたり、これを表現したいんだっていう監督の心意気を感じたりするものだけど、これは発表という感じがする。それは悪い意味じゃなくて、前者は「娯楽を享受する」、こちらは「作品を鑑賞する」って感じ。美大の講評で他の人が作品を発表するのを見ていた時と同じ感覚だ。一人の男の試みの結末を見届けたんだ。それを見てどう感じ何を考えるかは本当に私次第。これがドキュメンタリーか…。

綺麗なストーリーに見えるのは記録の切り貼りが丁寧だからかも。発表って言っても独りよがりじゃなくてちゃんと見る人の事は考えられてる。映画になってる。

私はそんなにモノをたくさん買ったりしないな。引っ越しを繰り返す内に物が減った。確かに生活するのに本当に必要な物ってダンボール3つ分くらいで充分なんだよね。残りの100個は生活を楽しむためのもの。モノがたくさんあるから幸せではない。モノに支配される必要なんかない。お婆ちゃんの言葉、「人生はモノでできてない」ね。

でも同じ机でもより自分に合う机を選んだり、好きなデザインを選んだりして自分のテリトリーに置くのも幸せの成分に含まれるよ。人生を彩ってくれるけどモノが幸せにしてくれるわけでは無い。って事かな。

一回見ただけじゃ考えがまとまらないや。良い作品だった。

来週は映画館に「A ghost story」を見に行きたいと思ってます。 たのしみ。

 

他にも不気味な小説とか漫画とか読みました。宮崎夏次系氏は何食ったらそんなに完璧な漫画が描けるんだ。

そうだ、絵の練習をしないといけないんだ。まずは夏次系氏の描く男女の手の描き分けが大好きなのでそこからやっていこう。