Hyper Carronade

灰色のはい

21歳のあの時から時が止まっている。

あの日から成長できない気がする。このままでは。

絵を描く事、それを仕事にして生活する事は私を正当化してくれない。

私がこの先なぜ何の為に生きるのかって言ったら、過去の自分の苦しみ、選択に意味を付与する為。価値があったと自分に言い聞かせる為。

私は間違っていなかったと証明したい。

でもそれは絵を描く事ではできないのだと気づいた。

絵を描く事はそれでしかない。他人という存在を抜きにして言えば、自分の中の物を取り出す作業とその結果でしかない。

それだけの行為で過去の正当化は出来ない。

やっぱり他人が価値を決めるのかな。過去の価値って何で決まる?その後に付いてくる結果の大きさなのかな。

でも漫画家になってそれで何?仕事にすることが最高の目標なのか?仕事ってそんなに崇高なことか?漫画家になったその先は?

私には未来への希望が無い。過去に価値を認めることさえ出来ればこの世に特に未練はない。寧ろ生き辛い。

今を生きるには未来を見る必要がある。でも今はできそうにない。ずっと過去を見てる。本当はもう一生未来を見れないかもしれない。過去の正当化なんて本当はできない。時が止まったまま身体だけ衰えていく。

漫画家になんてなってやればいい。ごちゃごちゃ考えるのも良いけど、なってみたらまた何か新しい考えが浮かぶかもしれない。選択にトラウマでもあるんか。とりあえずやる、ってのは思考停止みたいで嫌だけど、分からない事の方が多いのだからやるしかないんだ。そもそも技術が未熟なんだからなれるまでに時間がかかるかも知れない。漫画家になる前提で話したけど簡単じゃないんだ。